講習を受けて、木造耐震診断士の許可証を頂きました。

この木造耐震診断という市の業務は、昭和５６年５月３１日以前に着工された

木造住宅を対象にしていて、

無料で耐震診断を行うというものです。（平成１７年までの業務です。）

実際は、無料ではなく名古屋市からひとつの調査報告書に対して、

耐震診断員は、２５、０００円（税込み）を受け取ることになっています。

お金を頂けるのは嬉しいことなのですが、実際は、とても採算がとれる業務ではありません。

名古屋市に依頼を受けてから、

申込者に電話して、調査日を決めて、調査の前日には、もう一度確認の電話をします。

調査は、埃だらけになりながら、床下と天井裏に潜り込んで構造に不都合が無いか、

施工に問題は無いかを確認して、写真を撮り、（２時間ほどかかります。）

調査が終わってから、間取り図を書いて、耐震診断プログラムを使って計算して、

報告書を書いて、名古屋市に送ります。

（報告書に問題があると、また書き直して、再度送ります。）

後日、名古屋市から結果報告書が届くので、それを申込者に届けて、

報告書の項目をひとつずつ説明します。

それが終わってから名古屋市に完了届けを提出して、業務は終わります。

あくまでも名古屋市からの委託業務で、

耐震診断をすることが目的ですから、

申込者に対して、名刺を出すことも、工事を奨めるのも禁止です。

まぁ、それでも、耐震診断することにより、

住んでる方の不安が少しでも取り除けるのならと思って耐震診断をしています。

しかし、今まで何軒も耐震診断して来たのですが、

床下や天井裏をみると驚くことが多いです。

平屋の上に２階を増築してある家では、

構造の強化もせずに、ただポンッ！と

２階が乗せてあるだけの家だったり、

（住宅は、積み木か？？）

２階建てには１階から２階まで通した柱が必要なのですが、

その大切な柱を途中で切ってある家など、

（じゃまなら、なんでも切ってしまうのか？）

シロアリ駆除をする人が、駆除をするために構造に支障の無い部分で基礎の一部を

壊すことはあるのですが、

ある家では、もっとも重要な部分の基礎が壊してあったり、

（シロアリを駆除する前に、おまえの頭を駆除しろ！！）

などなど考えられない仕事がしてある家がありました。

いったい何を考えてそんな事をするのか、意味さっぱりわかりません。

構造のことを少しでも考えたら、いな、

もしもそれが自分の住まいだったら、絶対にしないと思います。

なにがそうさせるのでしょう？

お金なのか？面倒なのか？それとも、知識が無いのか？？

パソコンの前で、耳を塞いでるあなた！！

お客様から『専門家だから、お任せします。』と言われたことは、

何度もあると思います。

専門家として、お客様から信頼されて仕事をしているのだから、

もっとちゃんと仕事したら？！