不安な住まい

我が社にリフォームの相談をされるお客様は、

｢不満」と「不安」を持っている方がほとんどです。

「不満」は、現在の住まいをナンとか快適にしたいと思う気持ちですから、

こちらも、その「不満」を改善したいと思うから、あれこれ考えるのですが、

問題は、「不安」の方です。


「不安」とは、以前に他の工務店に工事を依頼して、

満足のいくリフォームが出来なかったり、

新築のときにトラブル があり、今度は、そんな思いをしたくないと思う気持ちです。


しかし、何故数十万円とか数千万円とか、の高額の取引をするのに、

トラブルは、何故？発生するのでしょうか？


新築のときは、

大手住宅メーカーや、工務店は、

模型とか、コンピューターによる３Ｄパースを提出しているので、

間取りや雰囲気は、確認出来ますが、

仕上がり具合などの細かいところは、不明のまま注文する事しか出来ません。

（我が社でも、間取りを変更されるお客様には、３Ｄパースをお見せしていますが、

やはり同じ事で、細部は表現出来ません。）

マンションなどは、実物大の模型 とも言える、モデルルームがありますが、

実際の住まいの細部の仕上がりは、やはり確認出来ません。

結局、完成するまでは、『仕上がり具合』は、何も判りません。

いくら営業マンが「この通りです。」と言っても、

いくら図面や仕様書が同じでも、基本的に『人間』が造る物ですから、

気象状況、時間、タイミング、etcとにかく、同じ物は、絶対と言って良いほど、

同じ物は、出来ません。


またそれが、見える範囲の事なら良いのですが、

多くのトラブルは、住んでみて初めて判る事ばかりです。

ガス管の近くに電気のアースを埋めたため、

ガス管が腐食してガス漏れが起きてしまったとか、

ユニットバスの排水管が繋いでなく、

床下に排水が溢れてしまったとか、

などなど、『なぜ！私の家ばかりこうなの？？』と、

嘆きたくなるのも判る気がします。


何故そんな「不安」は、発生するのでしょうか？

私は、現場管理者の不足が大きな原因だと思います。


現場管理者である監督さんは、

通常４〜５件の物件を管理します。

これを毎日巡回すると、移動時間もありますから、

１つの現場に、１時間ほどしか立ち会えません。

たった１時間程度で何が出来るのでしょうか？


搬入された材料を確認して、職人さんと打ち合わせをして、

出来上がったところを確認することは、

それだけの時間で出来る事でしょうか？

（それとも、『たった１時間』と思う私の能力が足りないのでしょうか？）

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